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「 観音さま 」

記事:布教師  吉田 勝弘

観音さまは、正式なお名前を観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)と言います。

観音さまは、法華経の 25 番目「観世音菩薩普門品(ふもんぼん)」(観音経と言います)に説かれたお方で、 33 種のお姿を変えて六世間(地獄・餓鬼・畜生・修羅(しゅら)・人(にん)・天(てん))の衆生を救済するために、広大な慈悲の心を誓われたお方です。観音さまは、助けを求める衆生の声(世間の音:世音)を観じとって、ある時は子供の姿になったり、ある時は老人の姿になったり、またある時は政治家やお坊さんの姿になって、助けてくれるお方です。

観音経には、「念彼観音力(ねんぴかんのんりき)」という経文が 13 回出てきます。「観音様のお力を念じれば」、いろいろな危険や苦しみ、困難から解放されるという 13 個の例え話が説かれています。

1、燃えさかる火の穴に落とされても、観音様のお力を念じれば、火の穴はたちまち池に変わる。

2、大海を漂流して龍・鬼に襲われても、観音様のお力を念じれば、波に溺れることはない。

3、悪人に山の頂から落とされても、観音様のお力を念じれば、太陽のように空中にとどまる。

4、悪人に追われて山から落ちても、観音様のお力を念じれば、傷一つ負わない。

5、強盗たちに殺されそうになっても、観音様のお力を念じれば、彼らの心は優しくなる。

6、刑場で処刑されそうになっても、観音様のお力を念じれば、刀はばらばらに折れてしまう。

7、鎖につながれても、観音様のお力を念じれば、たちまち鎖は解けて自由になる。

8、呪いのため命が危険にあっても、観音様のお力を念じれば、その人に呪いが戻っていく。

9、悪鬼毒龍(あっきどくりゅう)の怪物に出会っても、観音様のお力を念じれば、怪物は毒を与えないようになる。

10、猛獣に囲まれて殺されそうになっても、観音様のお力を念じれば、猛獣は去ってしまう。

11、マムシやサソリが毒を吐いても、観音様のお力を念じれば、たちまちいなくなってしまう。

12、稲妻が光り大雨が降っても、観音様のお力を念じれば、それらはたちまち消散してしまう。

13、戦場で死の危険にさらされても、観音様のお力を念じれば、敵たちは逃げ去ってしまう。

以上の 13 個の例え話のうち、 8 番目の「呪詛諸毒薬(しゅそしょどくやく)所欲害身者(しょよくがいしんじゃ)念彼観音力(ねんぴかんのんりき) 
還著於本人(げんじゃくおほんにん)」だけが趣が違います。 8 番目を除いたものは全部が奇跡(超常現象)ですが、これだけは趣が違います。「呪いや毒をもって、私に害を加えようとする者がいるときに、観音さまのお力を念じれば、その呪いや毒は呪った本人に戻っていく」という内容です。

この経文は、一見、呪いや毒を跳ね返すパワーのように見えますが、その真意は違います。「人を呪えばその呪いは本人(自分)に帰る」という意味です。本当に怖いですね。

だから、人を恨(うら)むまい、人を妬(ねた)むまい、人を呪(のろ)うまい・・・という生き方をしなければならないのです。


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