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連載《法華経は佛教の生命「仏種」である。》
―IT時代の宗教―第3話

掲載日 : 2005/3/14

法華経の一巻または一品の別訳は、唐の学僧「恵詳」の書いた『法華伝』に見られますが、法華経全部を翻訳したのは、次のように六種類あります。

経典名 フリガナ 巻数 訳者
 
1. 法華三昧経 ほっけさんまいきょう (欠)六巻 正無畏(しょうむい)訳
2. 薩芸芬陀利経 さつうんふんだりきょう (欠)六巻 法護(ほうご)訳
3. 正法華経 しょうほけきょう 十巻 法護訳
4. 方等法華経 ほうどうほけきょう (欠)五巻 支道林(しどうりん)訳
5. 妙法蓮華経 みょうほんれげきょう 八巻 鳩摩羅什(くまらじゅう)訳
6. 添品法華経 てんぽんほけきょう 七巻 闍那崛多(じゃなくった)・
達磨笈多(だるまぎった)共訳

 以上のように、法華経が前後6回も漢訳されていますことは、釈尊のみこころを伝える法華経こそ、大乗仏教の精髄、諸経中の王経として如何に重要視されていたかを示すもので、諸経史上に燦然と輝いております。

 この六種の翻訳が相違するのは、すでに梵本が幾種類もあったことを物語るもので、このことは、インド各地に広く法華経が流伝していたことを立証するものです。

 法華経には、サンスクリット語本・チベット語本・漢訳本の外、南條文雄博士が、インド学仏教学者として著名なケルン博士と共に、梵本『法華経』の諸本を校訂して、『法華原典』として出版されたものがあり、ケルン博士は、『法華原典』に基いて『英訳法華経』をも出版されています。

 またフランスの言語学・東洋学者として有名なビユルヌフ氏は、法華経をフランス語に訳して1852年に刊行しており、その他にも、チベット語訳の法華経もあります。さらに河口慧海氏は、チベット語訳本にサンスクリット語本を参照して、『梵蔵伝訳妙法白蓮華経(ぼんぞうでんやくみょうほうびゃくれんげきょう)』を出版されています。

 その他、サンスクリット語本を日本語に翻訳したものとしては、南條文雄博士と泉芳環氏の『梵漢対照新訳法華経』があり、岡教邃氏の翻訳した『梵本和訳法華経』もあります。

 すでに申し述べたように「仏種」である法華経で無ければ、成仏できないと釈尊出世の一大事として説かれた、法華経「方便品(ほうべんぽん)」に二度もくり返して申されています。

 かつて、東洋大学学長境野黄洋博士は、『法華物語』の序に、「仏教中の経典で、法華経ほど大事な経典は恐らく他にはない。仏教各宗派、その数多しといえども、法華経の影響を蒙らぬ宗旨はほとんどないと言ってよい。凡そ仏教を学ばんとするもの、一として法華経に触れずして理解せられるものはない。仏教の哲理は、悉く法華経から割出されて居るんである。そうして、日本の文学史上で見ても、法華経ほど大なる影響を日本文学に与えた経典は、他に一つもない。平安期の文学中、若し法華経を知らずんば、大半の意味を没却する」と述べられています。

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