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家庭を見つめ直して

記事:布教師 櫛田 晃稜

私の住む地域では市内の全中学校が、二年生の生徒に様々な職場で三日間の体験活動をさせています。私のお寺でも毎年数人の生徒達を受け入れており、今年は男子七人が参加しました。

まず、読経から始まり、雑巾がけ、写経、草むしりなど、普段子供たちが体験しないことを中心にスケジュールをこなします。足が痛いのに頑張って正座をしたり、汗をかきながらも黙々と草むしりをする姿を見て、みんな素直で良い子だと感心しました。

しかし、三日間を通して気になったことが二つありました。

一つ目は、昼食の時に三日間ともコンビニ弁当の生徒が一人いたことです。三日目の昼食の時、隣の生徒に、
「何で毎日コンビニ弁当?」 
と聞かれたその生徒は、コンビニの袋から弁当を取り出しながら、 
「お母さんは自分の弁当は作っても、僕のは作らない。」 と、不機嫌な顔で話していました。

二つ目は、職場体験の一日の最後に書くレポートについてです。レポートには自分の感想を書き、職場の担当者に感想を書いてもらい、家に帰って親にそのレポートを見せて感想を書いてもらうことになっていましたが、親の感想が三日間空白、生徒の感想と親の感想の字が全く同じで、明らかに親が感想を書いてないとわかる幼い字や文章でした。

この二つの事から、この生徒達は、はたして母親の手作りの料理を家族そろって楽しく食べているのか、家族の会話が一日の内にどのくらいあるのかと心配になってきました。最近は夫婦単位で家を持ち、共働きで忙しく、手作りの料理など作る時間がない、子供とは食事が別々で会話も少ないという家庭がとても増えています。

日蓮大聖人は『兄弟鈔』の中で、
女人となる事は物に随って物を随える身なり
と仰せられています。家庭の中でも、特に母親の柔らかな態度・細かいところにも気がつく親切さ・優しい言葉づかい・子供を育ていつくしむ心が、家庭の平穏と安らぎの源ではないでしょうか。家族の崩壊と破綻の危機を救うのは、母親と家族のあり方にかかっていると思います。

〝後悔先に立たず〟という言葉のように、あの時ああしておけば良かったと後悔しないように、家族それぞれが自分の身のこなしを心がけて、おいしい手料理と会話の弾む食卓を増やすように工夫すべきだと思います。

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