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「継続は力なり」

記事:布教師 林 信慈

 「継続は力なり」とは、物事を続けることの大切さを表した言葉です。 辞書サイト『実用日本語表現辞典』には、「個々の成果は微々たるものであっても、地道に成果を積み重ねていけば、やがて大きな事業を達成できる。目標を達成できる。」と記されています。

 そして 、また異なる意味があります。それは「物事を成し遂げるまで諦めずに取り組み続けるということは、それ自体、優れた能力のひとつである。」というものです。 

 さて、妙法蓮華経法師品第十には、法華経を目の当たりにした私たちが、いかにして法華経に信仰を捧げ、どのような修行をすべきか、が説き明かされています。 言い換えるならば、「私たちの法華経信仰のあり方」が示されているのです。 具体的には、「受持」・「読」・「誦」・「解説」・「書写」という五つの信仰のあり方です。これらを総称して「五種法師」と呼んでいます。 なかでも法華経を「受持」することが正行(主となる修行)と位置づけられています。 そして、この受持の修行とは、法華経の教えを信じることで、私たちが全身で久遠の釈尊の功徳を信受し、さらに法華経への信心を断つことなく一生懸命に持ち続けることです。

 日蓮大聖人は『四条金吾殿御返事』において「受くるはやすく、持つはかたし。さる間成仏は持にあり。」と仰せになられています。ここには信仰を持ち続けることが大変難しいことであると記されています。

 日蓮大聖人はお題目の教えこそが、久遠の釈尊によって私たちが救われていく道しるべである、とお示しになられています。 それは私たちが心から法華経に信仰を捧げ、お題目を一生懸命唱えることで、救いの道しるべが目の前に顕れるのです。

 そして、自分のためだけでなく他者へ伝えることも大事です。自分一人だけが仏様に向かうのではなく、同じ志を持つ檀信徒の皆様や友人知人と共に信仰の道を歩むことも大切です。 それもまた、継続の力となり次の世代へつなげていくことができるのではないでしょうか。

 コロナ禍におきまして何かと心身不安定になりがちではありますが、こういう時代だからこそ、周りの方とのつながりを大事にしたいものです。この意味におきまして、お題目を信じ持ち続けるという継続の力を思い出して、受持の修行を実践していただき、法華経・お題目の功徳を積んでいただきたいと思います。

南無妙法蓮華経

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