法華宗について
法華宗真門流ホーム > 法華宗について > 法華経とは > 法華経は佛教の生命「仏種」である。第2章 第33話

連載《法華経は佛教の生命「仏種」である。》
―IT時代の宗教―第2章 第33話

掲載日 : 2015/09/14

妙法蓮華経如来神力品第二十一 (上)

法華経によって仏国土となる

 当品は、釈迦牟尼如来が本化四菩薩の上首上行菩薩に対して、仏滅後末法の世にこの法華経弘通を付嘱せんとするに当り、十神力を現じられたので「如来神力品」と呼んでいます。「十神力」とは、

①出広長舌(すいこうぢょうぜつ) ②毛孔放光(もうくほうこう) ③一時謦がい(いちじきょうがい) ④倶共弾指(くぐたんじ) ⑤地六種動(ぢろくしゅどう) ⑥普見大会(ふけんだいえ) ⑦空中唱声(くうちゅうしょうしょう) ⑧咸皆帰命(げんかいきみょう) ⑨遙散諸物(ようさんしょもつ) ⑩通一仏土(つういちぶつど) であります。

  釈尊は、前品までで末法に法華経を弘通する功徳の大なることを説き終えられたので、本化地涌の菩薩達は皆一心に合掌して仏の尊顔を仰ぎ、仏滅後に必ず仏勅に随って、法華経を護持し弘通することを誓いました。そこで仏は、十大神力を現じて法華経の不可思議な経力を示されます。順を追ってご紹介します。

①出広長舌  釈尊は広くて長い舌を出され、その舌は天上界の梵天にまで達しました。 古代インド人は、舌が長大であるのを福相と考えました。これは、過去世に於て不妄語のために得た果報として尊んだもので、法華経は真実にして疑わざるものである証拠に、仏は第一にこの神力を現わされたのであります。この広長舌相は、方便として説かれた阿弥陀経等にも出ていますが、方便のお経の場合は、方便たることは間違いないという証拠であり、正直捨方便の法華経の場合は皆是真実であり、「寿量品」に「仏語実不虚」と申されて、これまで説いて来た仏語の偽りないことを示されています。

②毛孔放光  次に釈尊は、全身の毛孔より無量無数色の光を放ち、遍く十方法界を照らされたのであります。すると、釈尊だけでなく諸の宝樹下の獅子座上の諸仏も広長舌を出し、無量の光を放たれたのです。この光明は、仏の智恵を表すことは既に「序品」の「放光瑞」で述べた通りで、ここで仏身より光明を放たれたことは、仏智と仏徳の完全円満なることを示したものであります。

③一時謦がい  そして、広長舌を納められた釈尊と諸仏は、同時に咳払いをされました。これは、釈尊が今日まで説かれてきた一切の教法は、『妙法蓮華経』の一経に結帰するという意を示されたものであります。

④倶共弾指  続いて釈尊と諸仏は、皆共にパチパチと指を弾かれました。弾指は約束することを表します。すなわち、釈尊の教えは必ず実行しますと確約したことを表したものです。

⑤地六種動  すると、全ての大地が六種に震動しました。これは、大地が感動したことを意味します。

⑥普見大会  娑婆世界に於て釈迦・多宝の二仏が宝塔の中に坐し、大衆に囲繞されて説法される大会(法座)を、十方世界の一切衆生が普く眼の当りにしたということであります。

⑦空中唱声  ここで、諸天が空中から大音声を以って、今釈尊が説法されている法華経に随喜し、釈尊を礼拝・供養するよう申しました。

⑧咸皆帰命  諸天の声を聞いた十方世界の一切衆生が、娑婆世界に向かって合掌し「南無釈迦牟尼仏」、「南無釈迦牟尼仏」と唱え、皆悉く帰依の心を表したのであります。

⑨遙散諸物  一切衆生は、種々の香華(こうげ)・瓔珞(ようらく)・旛蓋(ばんがい)等の宝物を以って釈尊を供養すべく、一斉に撒き散らせました。すると、それらの宝物は恰も雲の集まるがごとく、変じて宝帳(宝の幕)となって釈尊及び諸仏の上を覆いました。

⑩通一仏土  お経文に「十方世界・通達無礙にして、一仏土の如し。」とあるごとく、この地球娑婆世界だけで なく、十方世界も通じて一つの仏国土になったというのであります。これらは全て釈尊一仏の領土であり、その中の衆生は悉く釈尊の子でありますから「唯我一人・能為救護」と申されているように、釈尊お一人によって皆済度されるのであります。

法華経の思想は、国境や人種の枠を越えて世界は一家であり、人類は皆兄弟・姉妹として、永遠に平和で幸せな生活(くらし)ができる、仏国土の具現を説いているのであります。 釈尊は当品に於て、法華経の威大な経力と功徳を表すために、十神力を現じて説法されま したが、その目的とするところは、十番目の「通一仏土」であります。すなわち、地球娑婆世界の大恩教主である久遠実成の釈尊を中心として、十方世界の一切衆生が法華経に帰依することによって、「寿量品」に説かれている通り、「我此土安穏・天人常充満」の仏国 土が実現するということを説き教えられているのです。

法華経とは トップへ戻る

このページのトップへ ▲