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「家庭からお題目を」

記事:布教師 櫛田 晃稜

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 家庭とは、夫婦・親子などが一緒に生活する小さな集まり。また、家族が生活する所。

 家族とは、夫婦をはじめ生活を共にする親子・兄弟などの血族集団。

 戦後の家族は、祖父母・父母・子供の三世代が同居する形から、祖父母のお年寄りが抜けて両親と子供の二世代だけで生活する形へと大きく変化し、多くの家族が核家族化してきました。このことが、家庭から宗教的な要素を欠落させた大きな原因ではないかと思います。

 昔は人が生活していく上で重要な価値観・宗教観を身につける場所として家庭が存在していました。それは、ある時には働く両親の後ろ姿であり、ある時には祖父母が仏壇や神棚に手を合わせる後ろ姿でありました。家庭の中において宗教を伝えていく時に中心であったのは誰かと考えますと、その多くは祖父母などのお年寄りでした。子供達はお年寄りの日常的な生活の中から宗教を学び、自分の身に植え付けてきました。こうして日本の社会の中で過去の世代から現在の世代へと受け継がれ、保たれてきたにもかかわらず、いまや家庭における宗教の存在は希薄となり、社会においてもまた学校教育の中においても、宗教的なことを養う場所はほとんど見受けられないのが現実です。

 こんな時代であるからこそ、御先祖が私達に限りない恩恵を与えてくれていることを忘れてはいけません。常に御恩に感謝する事が重要です。そして、家族から家庭へ、家庭から社会へと御題目、法華経の輪を広げていきましょう。

合掌


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